〜おくらのあな〜
今井美保の漫画に出てくるキャラクター紹介

読み切り漫画に出てくるキャラクターの紹介と説明です。基本的に「妖怪」です。

びこたん
びこたん
山彦。山で「ヤッホー」というと、「ヤッホー」と返す、あれです。昔の人は、妖怪が返事していたと思ってたのですね。拙著、妖怪漫画「びこたん」の主役。主役にしといて何ですが、基本的に相手の言葉を繰り返すだけなので、なんとも動かしづらいキャラです。かわいいだけです。
平吉
平吉
(へいきち)
河童。言わずと知れた水の妖怪。妖怪認知度ではトップクラスですね。全国各地に出没、名前も様々。私の漫画では、相撲とキュウリが好きな10才くらいの男の子のイメージです。余談ですが、河童キャラって“平”がつく名前が多い気がしますが、気のせいでしょうか。
コスケ
コスケ
しょうけら。江戸時代の妖怪絵師、鳥山石燕の「画図百鬼夜行」に描かれている妖怪。難しい話は置いといて、人間が悪さすると天帝にチクるとされる鬼。なので、私の漫画の中では、屋根裏から寿ちゃんを監視し、せっせと点数をつけています。
ぬらりひょん
ぬらりひょん
ぬらりひょん。鳥山石燕の絵ではお爺ちゃんのお坊さんの姿。妖怪の総大将で、いつの間にか部屋にいてお茶をすすっていると言われてますが、特にそんな記述がある古い資料は見当たらないとか。私の漫画では、卑屈で自信家で茶菓子にこだわるイヤなやつですが、私は愛している。尾形未紀がモデルである。
寿ちゃん
寿ちゃん
(ことぶきちゃん)
人間の女子中学生。ある日、下校途中の比良坂でびこたんを拾ってから、妖怪につきまとわれています。びこたんや平吉はかわいがっていますが、ぬらりひょんはヌラヌラしているから嫌いです。勉強はできないです。
餓鬼
餓鬼
(がき)
〜仏教の六道のひとつ、餓鬼道に墜ちた亡者のこと。餓鬼は常に飢えており、典型的な栄養失調の身体をしている。死後、こうした餓鬼にならないためには、生前に善根を積み、布施を施し、身を清浄に保つことが大切であるといわれ、これを施餓鬼(せがき)とよぶという。(村上健司・著「妖怪事典」より抜粋。)
仏教では7月15日の中元の日に餓鬼供養を行う施餓鬼会(せがきえ)が行われています。
この日に贈る贈り物を「お中元」と言うそうですよ。
覚

(さとり)
人の心を読む妖怪。心は読むが、突発的なことに弱い。
特に危害を加えることはないですが、心を読まれるのは気味悪いですね。
私の漫画に出てくる覚は、気味悪い上に超ネガティブ思考でうざいです。
餓鬼

(ばく)
〜動物園などで見られる獏とは違い、中国由来の幻獣である。悪夢を食べるという想像上の動物。中国では獏の毛皮や画図は邪気を払うものとされ、その知識が日本に輸入されると、悪夢を払う、つまり食べてしまうと解釈されるようになった。(村上健司・著「妖怪事典」より抜粋。)
枕の下に獏の絵を入れて寝ると、悪夢を食べてくれると言われています。
餓鬼
三尸虫
(さんしちゅう)
民間に古くから伝わる庚申待(こうしんまち)という行事に出てくる虫。
〜庚申信仰は道教の三尸(さんし)説がもとにあるといわれ、60日ごとに巡ってくる庚申の夜に、寝ている人間の身体から三尸虫(頭と胸、臍の下にいるとされる)が抜け出し、天に昇って天帝にその人の罪科を継げる。この報告により、天帝は人の命を奪うと信じられ、対策として、庚申の日は眠らずに夜を明かし、三尸虫を体外に出さないようにした。(村上健司・著「妖怪事典」より抜粋。)
しょうけらは、ここから派生した鬼ってことのようです。(コスケの項参照)